2022/03/11(金)
離婚した場合に夫婦で住んでいた家はどうする?詳しくご紹介!
「離婚した場合、夫婦で住んでいた家はどうするのだろう」
不動産については難しい部分が多いため、このような疑問をお持ちになる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、そういった方に向けて、離婚後の住宅の扱いについて解説いたします。
ぜひご参考ください。
□離婚したあと家はどうなる?
夫婦が離婚をした際、2人の共有財産は分与されます。
結婚してから夫婦で協力して取得した財産は、財産分与の対象となるのです。
住宅も共有財産の1つであるため、他の財産と同様に分与の対象となります。
夫が会社員、妻が専業主婦の家庭で、夫が住宅ローンをすべて支払っていたとしても、住宅は2人のものとみなされ、財産分与の対象となります。
妻は住宅ローンを支払っていないにしても、専業主婦として家事や育児を行うことで夫を支えており、それによって夫は働いて給料を得て、住宅ローンの支払いができていたと考えられるからです。
財産分与には主に次の3種類があります。
1つ目は、清算的財産分与です。
これは一般的な財産分与で、夫婦で築いた財産を、それぞれの貢献の度合いに応じて分配します。
2つ目は、扶養的財産分与です。
これは、離婚後の配偶者が、収入が少ないなどの理由から生活に苦しむことが予想される場合、相手を扶養するために行われる財産分与です。
3つ目は、慰謝料的財産分与です。
これは、不倫やDVなどによって離婚の原因を作った側が、慰謝料の意味を含めて行う財産分与です。
さらに、離婚後の持ち家の財産分与には3つのパターンがあります。
1つ目は、どちらかが家に住み続けて住宅ローンを支払うパターンです。
住み続ける人が自分でローンを支払う場合と、慰謝料的財産分与によって、家を出ていった方がローンを支払う場合があります。
2つ目は、住宅を売却してローンを返済し、残った現金を夫婦で分割するパターンです。
財産分与の内容によって分割の割合が決まります。
3つ目は、住宅ローンを完済済みの場合です。
こちらの場合は、ローンを返済する必要がないという点以外においては、上記2パターンと基本的には同じです。
□離婚後も家に住み続ける場合はどうなる?
離婚後も家に住み続ける場合、単独名義か共同名義か、あるいは、名義人が住み続けるか名義人でない方が住み続けるかによって対応が異なります。
*単独名義で家を購入した場合
単独名義で購入した家に住宅ローンの名義人が住み続ける場合、基本的に手続きは必要ありません。
はじめに契約した通り、名義人が返済を継続することになります。
ただし、住宅の評価額がローンの残債を上回る場合は、財産分与の割合に応じた金額を相手に支払う必要があります。
名義人でない方が住み続ける場合は、ローンを相手に支払ってもらいながら住み続けるか、支払いを自分に変更して住み続けるかのいずれかになります。
新しい名義人の働き方や収入によっては、審査に通らない可能性もあるといった点に注意しましょう。
*共同名義で家を購入した場合
共同名義で購入した家にどちらかが住み続ける場合、住み続ける側が新たな連帯保証人・連帯債務者を立てる必要があります。
共同名義の場合は、夫婦の双方が連帯保証人・連帯債務者となるため、どちらか一方が不払いに陥ってしまった場合は、もう一方が支払いの義務を負うことになります。
新たな連帯保証人・連帯債務者を立てることで、出ていった側はそれらの義務から抜けられます。
あるいは、住み続ける側が単独名義で住宅ローンを借り換えることも可能です。
このとき注意すべきなのが、改めて金融機関の審査を受ける必要があることです。
先述したように、新しい名義人にとっては厳しい審査になる場合もあります。
□離婚後にローンが残っている家を売却する場合は?
離婚後にローンが残っている家を売却する場合には、オーバーローンかアンダーローンかで対応が異なります。
オーバーローンとは、ローン残債が住宅の売却額を上回っている場合を指します。
不動産を売却する際には、抵当権を外しておく必要があります。
抵当権を外すためには住宅ローンを完済している必要があるため、買い手が見つかってもローンが残っている状態では基本的に売却は不可能となります。
ただし、そのような場合でも、家の売却額と自己資金を使って完済するか、任意売却をすることで家を売却できます。
アンダーローンとは、住宅の売却額がローン残債を上回っている場合を指します。
住宅を売却して得られたお金で残りの分のローンを返済できるため、売却後のローンの負担はなくなります。
余った分のお金は財産分与の対象となり、夫婦で分けることになります。
□まとめ
今回は、離婚したあとに家をどうするのか、そのまま住み続ける場合やローンが残っている家を売却する場合はどうするのか、といったことを解説しました。
不動産の扱いは難しい部分が多いため、積極的にプロに質問すると良いでしょう。
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