2022/03/04(金)
離婚したら家はどうなる?名義変更について詳しく紹介します!
「家を持っている場合、離婚したらどうなるのだろう」
「名義変更って何をするのかよく分からない」
夫婦で不動産を購入する際に、離婚した後のことまで考えて検討する方は少ないでしょう。
そのため、このような疑問や不明点をお持ちの方は大勢いらっしゃいます。
今回は、離婚した後の家の名義変更を中心に解説します。
□離婚した場合、持ち家はどうなる?
離婚した後、持ち家がどうなるのかといったことについて詳細に把握している方は少ないでしょう。
離婚した場合、結婚してから夫婦で協力して取得した家は共有財産として、財産分与の対象になります。
これは家に限らず、夫婦で共に取得した財産は離婚後、財産分与の対象となります。
会社員の夫と専業主婦の妻の家庭で、仮に夫が住宅ローンの支払いをすべて行っていたとしても、妻も家事や育児で家族の生活を支えていたことに代わりはないため、夫婦の持ち家は財産分与の対象となります。
妻が夫を支えていたからこそ夫は仕事ができ、その結果住宅ローンの支払いができていたというわけです。
財産分与にはいくつかのパターンがあります。
1つ目は、どちらか一方が家に住み続け、住宅ローンの支払いを行うパターンです。
妻が住み続け、夫がローンを支払う場合は、ローンの支払いを慰謝料の代わりとするケースがあります。
また、夫が住み続け、ローンも自分で支払うといった場合は、夫に家が財産分与されたといった形になります。
2つ目は、家を売却してローンを返済し、得られた現金を分割するパターンです。
家を売却して、そこから得られた現金でローンを返済し、残った分を夫婦で分けるといったパターンもあります。
分け方は、均等に分ける場合もあれば、どちらか一方に多く分ける場合もあり、ケースバイケースと言えます。
3つ目は、住宅ローンが完済済みのパターンです。
住宅ローンを完済している場合は、ローンを支払う必要がないという点以外においては、上記の2パターンと同じです。
いずれか片方がそのまま住み続けることもあれば、売却して現金を分割することもあります。
□離婚時には名義変更が必要?
離婚した際には、家の名義を変更する必要があるケースがあります。
家の名義は主に、夫の単独名義であるか、妻の単独名義であるか、夫婦共有名義であるかの3パターンです。
どちらかの単独名義になっている場合、名義人がそのまま住み続けるのであれば特に問題はありません。
しかし、名義人でない方が住み続ける場合や、夫婦共有名義であった場合には、名義の変更が必要になります。
そういった場合に名義の変更をしないままにしておくと、後々トラブルが発生してしまうおそれがあります。
例えば、夫婦共有名義になっており、夫が家を引き継いだとします。
その場合に名義変更がなされていないと、後々家を売りたいとなった際に、元妻の承諾を得られず、家を手放したくても手放せないといった状況に陥ってしまう可能性があります。
別の例を考えてみましょう。
夫が名義人となっていた家で、名義の変更をせずに妻が家を引き継いだとします。
家の売却は名義人の意志で行えます。
そのため、妻の知らない間に売却が行われ、家を出ていかなければならなくなった、といった状況に陥ることもあり得ます。
既に別れた夫婦の間で、このようなトラブルによって揉めることは避けたいですよね。
こうしたトラブルを避けるためにも、離婚した際には家の名義をしっかりと変更することが大切です。
□離婚時に不動産の名義変更を行うにはどんな書類が必要?
離婚に伴う財産分与を行うにあたっては、名義変更がとりわけ重要であることをお分かりいただけたかと思います。
不動産に関する手続きではさまざまな場面で多くの書類が必要になりますが、名義変更にはどのような書類が必要なのでしょうか。
どちらか片方が名義人となっており、離婚後に名義人を変更する場合は「所有権移転登記」が必要になります。
共有名義だった家をどちらか片方の単独名義に変更する場合は「持分移転登記」が必要になります。
これらの名義変更を行うにあたって用意する書類としては、主に以下が挙げられます。
・登記事項証明書
・登記申請書
・不動産の権利証(2005年以降に登記された不動産については、登記識別情報)
・登記原因証明情報(離婚協議書や財産分与協議書でも可)
・固定資産評価証明書または課税明細
・離婚日の記載がある戸籍謄本(※夫婦のうちどちらか一方のもので可)
・不動産を譲る側の印鑑証明書
・不動産を譲る側の実印
・不動産をもらう側の住民票
・不動産をもらう側の認め印
これらの書類の準備には時間がかかることもあり、かなりの手間がかかります。
できる限り前もって準備しておくと良いでしょう。
書類について分からない点などがあれば、一人で悩まず、早めに専門家や不動産会社に質問することをおすすめします。
□まとめ
今回は、離婚した場合に持ち家がどうなるのか、名義変更はどのように行うのかといった点について解説しました。
慣れていないため難しい手続きではありますが、今回紹介した内容を参考に、適切に対応してくださいね。
浜松市周辺で不動産に関するお悩みをお持ちの方はお気軽に当社までご相談ください。