2021/10/18(月)
遺産の家を売却する際の注意点とは?流れについてもご紹介します!
遺産の家を売却したい場合、どのように手続きをすれば良いか分かりませんよね。
そこで今回は、遺産の家を売却するための流れや手続き、注意点をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
□不動産相続の手続きの流れと必要書類をご紹介!
ステップ1は、相続する財産・相続人の確認です。
被相続人の死後7日以内に、死亡診断書と死亡届を役所に提出しましょう。
その際、遺言書の有無を確認しましょう。
遺言が見つかった場合、遺言書の複製や偽造を防ぐために、家庭裁判所で検認手続きをする必要がありますので、勝手に遺言書を開封してはいけません。
遺言書が見つかったら、遺言の内容に沿って相続の手続きを進めましょう。
遺言書がなかった場合には、誰が相続人となるのかを調べる必要があります。
法定相続人が確定したら、次は相続財産について調べましょう。
相続財産には不動産以外のものも一緒に算出する必要があります。
相続財産となるものとしては、プラスの財産とマイナスの財産があります。
その後は、必要書類の準備をしましょう。
書類の準備には時間がかかることが予想されますので、早い段階で手配を始めることをおすすめします。
・相続人全員の戸籍謄本(被相続人が亡くなった日付以降のもの)
・相続人全員の印鑑証明書
・被相続人の戸籍謄本(出生時から死亡時まで)
・被相続人の住民票の除票(本籍記載のあるもの)
・遺言書もしくは遺産分割協議書
・対象不動産の登記事項証明書
・不動産を相続する人の住民票
・固定資産評価証明書
・相続人全員分の住民票の写し
これらの書類を準備しましょう。
ステップ3は、遺産分割協議です。
遺産分割協議とは、遺産の行き先を相続人間で決める会議のことです。
協議が終わり分割内容が確定したら「遺産分割協議書」を作成しましょう。
この書類は、相続人すべてが署名捺印する必要があるので注意しましょう。
ステップ4は、相続不動産の名義変更です。
不動産を相続した場合、もともとの所有者の名義を相続人の名義に変更する必要があります。
相続する不動産の登記事項証明書を取得し、遺産分割協議書の作成と相続登記申請書の作成をした後、相続登記申請を行いましょう。
ステップ5は、相続税の申請・納付です。
申告期限を過ぎたり、納税額が不足していたりすると、延滞税や加算税がかかることがあるので注意しましょう。
□相続した親の家を売却する際の注意点とは?
1つ目は、隠れた欠陥など契約不適合責任に注意することです。
契約不適合責任とは、「契約の内容に適合しない場合の売主の責任」という意味です。
例えば、給水管の不具合や天井の雨漏り、土壌汚染など、買主にとって不都合な欠陥が契約後に判明した場合、買主に追完請求や損害賠償、あるいは契約解除をする権利が認められます。
トラブル対策としても、分かる範囲の情報を不動産会社に伝え、事前に心配な点を報告しておくと良いでしょう。
2つ目は、中々売れないときは「買取」や「更地」の売却を検討することです。
家を売りに出しても、中々買い手が付かない場合もあります。
そのため、中々売れないときには売却方法を変えることも一つの手です。
まず、選択肢として挙げられるのが、家を不動産会社に直接買取してもらうという方法です。
不動産会社に直接買取してもらえば、迅速な現金化が期待できます。
また、業者が買うため安心感もありますよね。
相続があったら買取利用する人も多いので、売却も検討してみましょう。
□かかる税金と節税対策についてご紹介!
*印紙税
印紙税とは、売買契約書に印紙を貼って納める国税のことです。
不動産を売るときには「売買契約書」を取り交わしますよね。
この際に生じる税金が印紙税といい、印紙を契約書に貼ることで納税します。
*譲渡所得課税
不動産を売却して利益が生じたら、「譲渡所得課税」の課税対象になり、所得税と住民税がかかります。
譲渡所得にかかる税額は、「売却価格」から「取得費」と「譲渡費用」を差し引いた売却益に税率をかけて算出されます。
つまり、相続した不動産の売却価格が「取得費と譲渡費用の合計」よりも低い金額だった場合は譲渡所得が生じませんので、譲渡所得課税もかかりません。
相続税が発生し、3年以内の売却であれば税負担を抑えられます。
譲渡所得課税は所有期間が長いほうが税率は低くなりますが、相続税の申告期限から3年以内に売却すれば、税負担は軽くなります。
また、2019年末まで、譲渡所得3000万円以内であれば譲渡所得課税はかかりません。
売却したときに利益、つまり譲渡所得が生じても、3000万円まで控除できることを「3000万円特別控除」といいます。
控除を受けるためには、さまざまな条件があるので確認してみましょう。
なお、3000万円特別控除と取得費加算の特例は併用できませんので注意しましょう。
□まとめ
この記事では、遺産の家を売却するための流れや手続き、注意点をご紹介しました。
今回ご紹介したことを参考に、不動産売却を進めてみてください。
何かご質問や疑問点等ございましたらお気軽に当社までご連絡ください。