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COLUMN 不動産売却コラム

2019/01/18(金)

減価償却とは?浜松の不動産買取業者がわかりやすく解説

みなさん減価償却という言葉を聞いたことはありますか?
なんとなく聞いたことはあるけど、言葉の意味まではわからないという方は多いのではないでしょうか。
自営業を営んでいる方や、不動産経営をして利益を出したい方は理解しておく必要のある言葉です。
減価償却は税金に関わることなので、ぜひともこの機会に理解してもらえればいいかと思います。
減価償却とは何なのか

□減価償却とは何なのか

減価償却というのは、「時間が経つことで価値が減っていく」という考え方のことを言います。
より具体的には、金額の高いパソコンや車、そして不動産を購入した費用を1度に経費とするのではなく、年毎に分けて少しずつ計上していくことです。
例えば、建物を1000万円で購入した場合、その1000万円は、1年目に100万円、2年目に100万円、3年目にも100万円…という風に経費として計上されます。

難しい考え方ですが、このように考えると分かりやすいのではないでしょうか。
不動産や車などは、年月が経つことで劣化していきます。
先ほどの例のように、建物を1000万円で購入した時、その人は「1000万円を失った」のではなく、「1000万円を同等の価値の建物に交換した」ということです。
言わば、円をドルに両替するようなものです。
100万円をドルに両替した時に、「100万円経費がかかった」と計上する人はいません。

もちろんこれは例え話ですが、「大きな買い物をしたことで名目上の利益が大きく減ってしまう」ことで、これからご紹介するような色々な不都合が生じる場合があるのです。
減価償却をすることで、より経営の実質に近い利益額を表せるようになるということです。

ただし、減価償却で注意しなければならないのは、「劣化しようのないものは減価償却できない」ということです。
劣化しようのないものの例としては、骨董品、歴史的な遺産などの他に、土地や借地権などが挙げられます。
土地は時間が経っても劣化しませんし、借地権も年数が経つと内容が変わってしまうということはありません。
あくまでも、対象となるのは「劣化してしまうもの」であることに注意しましょう。

□減価償却を行うメリットは何?なぜこんなことをするのか?

減価償却の仕組みはなんとなくわかってもらえたかと思いますが、なぜこんなことをするのかと疑問に思った方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、減価償却をなぜ行うのか、そのメリットについて考察していきます。

まず、先述した通り、より実態に即した利益、もしくは損失を把握できるという点です。

4000万円のマンションを例に挙げて考えてみましょう。
今、Aさんが4000万円のマンションを購入したとします。
この時Aさんは4000万円という資産を失ったわけではありません。
手に入れたマンションを即売却すれば4000万円が返ってくるからです。

しかし、年が経過するとマンションの価値は下がります。
4000万円だったマンションの価値が3000万円まで下がったとすると、その時初めてAさんは1000万円失ったことになるのです。
このように、失った額を経費として計上するというのが減価償却の考え方です。
減価償却のシステムがないと税金逃れが簡単にできてしまうためこのシステムが存在するのです。
仮にAさんの事業の利益が4000万円だとして、4000万円のマンションを購入・即売却して経費に4000万円計上できるなら、Aさんの実質利益は0円となり税金を全く払わなくてもいいことになってしまいますよね。(税金は事業の利益に課されます。)

Aさんは4000万円を事業のために消費したのではなく、「同じ価値を持つ別のものに交換した」、つまり「両替した」だけなので、実態よりも少なく利益を計上する、もしくはより多く損失を出すことができます。
減価償却には、このような税金逃れを防止するための措置という側面もあります。

ただし、減価償却には「税金逃れを防止する」効果もありますが、「税金から人々を守る」効果もあります。
4000万円のマンションを購入した場合に、4000万円の利益が一気に計上されてしまえば、1年目には購入する負担が大きい一方で、2年目以降は一切経費がかからないので利益が増えてしまい、より多くの法人税や所得税を払わなければならなくなります。
経費を小分けにして計上することで、毎年少ない法人税や所得税を払うだけで済むのです。

そして、うまくいけば資産が手元に残るというメリットもあります。
4000万円で購入したマンションが10年後も4000万円の価値を保っていた場合、10年間で計上された分の経費の金額が手元に残っていることになります。
経理上の利益は減りつつも実際に支出が発生しないことは、節税の点で大きなメリットであると言えるでしょう。

□減価償却のやり方を解説!

最後に、今まで紹介してきた減価償却の流れについて解説していきます。

減価償却は、資産の事業供用日、つまり車を買ったらその車を社用車として使い始めた日を起点に行います。
事業供用日が期の途中である場合、月割りで計算し、年度末に減価償却処理を行います。

また、資産を購入した期中にそれが使用されることなく、翌期以降に持ち越されることもあるはずです。
この場合は、入手した期にはその仕訳と固定資産台帳への記入をし、実際に事業に供し始めた期に減価償却を行うことになります。

また、減価償却には耐用年数があります。
あまりにも長い期間減価償却をし続けることは現実的ではないからです。
例えば、家を購入した時、その費用を1000年に分けることは現実的ではないですよね。

資産ごとに算出される経済的使用可能予測期間をもとに耐用年数を見積もることが最も理想的です。
しかし、見積もりには時間・労力がかかるので、実際には法律で定められた耐用年数を参考にするケースがほとんどです。
法定耐用年数は、省令によって確認できます。
インターネットで検索すると良いでしょう。

取得価額の決め方についても知っておかなければなりません。
「取得価額」というのは、減価償却の基準となる金額のことを言います。
減価償却の基準は、その資産の購入代金だけでなく、それに付随する費用も追加されます。
例えば、元々4000万円で売られていたマンションであっても、実際には値引きをしてもらって3500万円で購入したという場合は、取得価額は3500万円となります。

最後に、減価償却において毎月払う金額を決めるための計算方法についてご紹介します。
今回は、不動産取引においてメジャーである定額法、定率法についてお話しします。
もう一つの「生産高比例法」は、自動車などに適用されるものです。

定額法は、文字通り「毎期同じ額を払い続ける」ものです。
つまり、5年間の場合は毎期取得価額20パーセントずつ、10年間の場合は毎期10パーセントの支払いをするということです。

それに対して、定率法は毎期払う割合を決める方法です。
例えば、耐用年数を10年と定めた4000万円のマンションを、20パーセントの定額で減価償却していくとしましょう。
1年目は、4000万円の20パーセントですから800万円、2年目は残った3200万円の20パーセントですから640万円を支払うことになります。
ただし、これは永遠に残金の20パーセントを支払うわけではなく、定率法で求められる支払うべき金額が4000万円を耐用年数の10年で割った400万円を下回った場合、翌年からは400万円を支払うことになるので気をつけましょう。

定額法と定率法では、定額法の方が一般的です。
「減価償却についてよく分かっていない」という方は、分かりやすい定額法を用いて減価償却することをおすすめします。

減価償却のやり方を解説!

□まとめ
今回は減価償却についてご説明しましたが、いかがでしたか?
税金がいくらになるかを考えたり、確定申告をする際に必要になる知識ですので、知っておいて損はありません。
減価償却の仕組み、存在理由ともに少しでも理解を深めていただければ幸いです。

 

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