2020/10/18(日)
兄弟の共有名義の不動産をお持ちの方へ!売却方法や注意点をご紹介!
共有名義の不動産をお持ちの方はいらっしゃいませんか。
「兄弟で共有名義の不動産をどのように処分すれば良いのかわからない。」
「共有名義の不動産を処分する際は何か注意すべきことはあるのか。」
このようにお考えの方も多いと思います。
そこで今回は、共有名義の不動産の売却方法についてご紹介します。
□そもそも共有名義とは
そもそも不動産の共有名義とは、戸建てやマンションなどの不動産を取得するにあたって共同で出資を行い、出資額に応じた所有持分で不動産を所有することを指します。
具体的な例としては、不動産を共同で相続した場合などが挙げられますね。
仮に3000万円の土地を兄弟2人で1500万円ずつ出資して購入したとすると、それぞれ2分の1の所有持分で共有名義を持ちます。
共有名義のメリット、デメリットは以下の通りです。
*共有名義のメリットとは
共有名義のメリットは、さまざまな控除をダブルで受けられることです。
例えば、住宅ローン減税制度があります。
住宅ローン減税制度は、住宅ローンを用いて住宅を取得する場合に、年末のローン残高もしくは取得対価のうち少ない方の金額の1パーセントが、10年間所得税から控除されるものです。
居住開始時期によって控除期間が異なるため、一度確認してみてください。
また、3000万円の特別控除の特例もダブルで控除を受けられます。
3000万円の特別控除の特例は、居住用財産を売却した場合に、譲渡所得から最高3000万円まで控除されるものです。
*共有名義のデメリットとは
デメリットは、大きく分けて3つあります。
1つ目は、売却時は共有名義人全員の承諾が必要であることです。
所有持分にかかわらず、他の共有名義人の承諾なしでは売却はできません。
2つ目は、相続の対象になることです。
他の共有者が亡くなった場合、その持分は相続の対象になります。
そのため、共有名義人が今後も増える可能性があり、売却時にトラブルが発生しやすくなるでしょう。
3つ目は、諸費用が多くかかることです。
住宅ローンを契約する場合、事務手数料や登記手数料が共有名義人の人数分かかる場合があります。
その場合、通常よりも諸費用が多めにかかってしまうでしょう。
□共有名義の不動産の売却方法について
不動産の売却方法は、以下の3つがあります。
1つ目は、共有名義人全員の承諾を得る方法です。
先ほども述べたように、全員が承諾すれば売却できます。
シンプルな方法ですが、売却に反対する共有名義人がいる場合は話が進みませんよね。
2つ目は、自分の持分を売却する方法です。
自分の持分のみであれば、1つ目の方法とは異なり承諾なしで売却ができます。
しかし、この方法が可能なのは土地のみという点に注意してください。
建物の場合は分割して売却するのが困難ですので、この方法は使用できません。
3つ目は、所有者を1人にする方法です。
他の共有名義人の持分を購入すると、単独名義になります。
その結果、他の共有名義人から承諾を得なくても売却ができるようになります。
□共有名義の不動産を売却する前にすべきこととは
共有名義の不動産を売却する前にすべきことは、主に3つあります。
1つ目は、売却価格の最低ラインを決めておくことです。
売却では共有名義人全員の承諾を得ることが必要ですが、最も争点となるのは売却価格です。
売却価格を決める際に揉めないためには、「最低でもいくらで売りたい」という売却価格の最低ラインを決めておくと良いでしょう。
不動産売却では値引き交渉をされることも多く、交渉されるたびにいくら値下げするかを話し合う必要が出てきます。
それを防ぐためにも、最低ラインを決めておくと便利ですよ。
この売却価格の最低ラインは、低めに設定することをおすすめします。
最低ラインを高めに設定すると、購入希望者が見つからない可能性もあり、売却に時間がかかってしまいます。
特に、共有名義人の人数が多い場合は、素早い売却を行うためにも低めに設定した方が良いでしょう。
2つ目は、売却を行う担当を決めておくことです。
売却を進める上で、業者や購入希望者、司法書士など多くの人が関わります。
そのため、共有名義人の中で誰が売却を進めていくのかを決めておくことで、売却がスムーズに進むでしょう。
3つ目は、費用をどのように配分するかを決めておくことです。
売却では、仲介手数料だけでなく印紙代や税金などの費用もかかります。
基本的には、これらの費用は持分割合に応じて支払うと良いでしょう。
売却担当者が立て替えたとしても、後から全員で分担するというルールを定めておくことが大切です。
□まとめ
今回は、共有名義の不動産の売却方法についてご紹介しました。
本記事でご紹介した注意点を参考に、共有名義の不動産の売却をスムーズに行ってください。
売却前にもしっかり話し合いを行うことでトラブルは避けられます。
また、不動産の売却についてご不明点がございましたら、当社までお気軽にお問い合わせください。