2020/07/25(土)
マンションの共有名義の持分を売却する方法とは?
不動産を持っている方の中には共有名義である方も多いと思います。
共有持分があるとマンションの売却がややこしくなることをご存じでしょうか。
不安がある状態では売却を躊躇する方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は共有持分について、手放すためには売却か放棄の2種類があることを説明します。
□共有持分とは何かについて
共有持分とは1つの不動産を複数人で所有している場合に各々が所持している所有権の割合のことを指します。
例として、資金を出し合って不動産を購入した場合や相続で土地を受け継いだ場合が挙げられるでしょう。
出資額に応じて共有持分の割合が大きくなります。
例えば、4000万円の不動産を2人で2000万円ずつ出した場合は、それぞれに所有権が2分の1ずつ与えられます。
この2分の1という割合を共有持分と呼びます。
相続の場合は、民法で定められた規定が採用されるでしょう。
しかし、具体的に土地に線を引いて土地の所有権を主張するわけではなく、あくまで共有持分だけの所有権があることを表しています。
この共有持分は登記所で記録する必要があります。
登録を怠ると、所有者としての証明ができず、売却が難しくなるでしょう。
また、共有名義とは不動産の所有権を持っている人のことを指します。
□売却には2通りの手段が存在する
不動産の売却を検討されている場合は、他の所有者の合意を得る必要があります。
無理矢理売却を試みようと思っても、民法で全員の同意が必須と記載されています。
そのため、マンションを売却したい場合には必ず了承を得てください。
その後の流れは一般的なマンションの売却と同じです。
しかし、売却を考えているのが自分1人だけだとなかなか売却にたどり着くことは難しいでしょう。
所有者間でトラブルに発展する可能性もあります。
そこで、自分の持分だけの売却もできます。
他の所有者への影響がないため、承諾を得る必要がありません。
また、名義について考える必要もないです。
しかし、承諾を得る必要はありませんが、黙って手続きを済ませてしまうと他の所有者とトラブルに発展する可能性があるでしょう。
共有しているマンションに何か考えを持っている方もいらっしゃいます。
突然1人が売却をすると、その考えを実行できずに文句を言う可能性があります。
売却前に相談を持ち掛けることをおすすめします。
また、自分の持分のみの売却のため、買取額が想像以上に安くなるでしょう。
何故なら、新たな購入者は所有権を得られますが、実際に住めないからです。
そのため、買い手がなかなか見つからない場合もあります。
出資額と比べて赤字になるケースが多いですが、すぐにでも手放したい場合には向いているでしょう。
自分の持分だけ売却する方法は3種類あります。
1つ目は機関投資家へ売ることです。
資産運用として買取を行うため、住むことを念頭に置いていないケースが多いでしょう。
2つ目は共有部分の買取を専門的に行っている不動産会社に売ることです。
この方法を用いると買い手を探す手間が省かれるため、早急に売却したい方におすすめです。
この2つの方法では同じマンションの所有権を持っている方に関わらず売却できるでしょう。
3つ目は共有者に売ることです。
もし快諾が得られれば、不動産へ売却するよりもスムーズに話が進むでしょう。
しかし、買取を行うにあたって資金が必要となるため、事前の話し合いが欠かせません。
買取と仲介で迷われている方もいらっしゃるかもしれません。
買取は、業者に売れるので当社は仲介よりもおすすめしています。
□放棄することも1つの手
共有部分のマンションを売却する方法を説明しましたが、共有持分を放棄するという選択肢もあります。
放棄をすることで他の所有権保持者に権利が移動します。
所有権の放棄は同じ不動産の共有者にのみ、認められています。
そのため、外部の方は対象外となり、新たな共有者にはなれません。
共有持分を委託するとみなし贈与という扱いになるため、手放された共有部分を手に入れた人は贈与税を支払う義務があることに注意してください。
また、トラブルを避けるために、放棄したい意思を伝えたうえで資金の確保が可能かどうかを尋ねておく必要があるでしょう。
一般的に放棄を行うと、残りの人数に均等に共有持分が振り分けられます。
もし、特定の人にだけ譲渡したい場合は贈与という形をとり、その際の贈与税は譲渡された人のみが対象です。
放棄する際の手順は共有持分を手放す人と、受け取る人と共同で行う必要があります。
また、受け取り手が複数いる場合は代表者を一人立ててまとめて手続きを済ませられるでしょう。
例えば、Aさんが放棄し、BさんとCさんが受け取る場合、BさんかCさんのどちらかがAさんに同行して手続きをすることが認められています。
□まとめ
複数人で購入したマンションは自分1人で売れません。
そのため、周りの人たちとのコミュニケーションが非常に大事でしょう。
また、相見積もりサイトはたくさんの業者が査定し、対応が悪いことがあります。
当社はお客様に満足していただけるよう細心の注意を払っております。
何かあれば気軽にご相談ください。