2018/11/13(火)
相続した不動産の売却はどういう流れ?税金や控除についても解説します!
「亡くなった父の土地を相続登記せずに放置している。」
「親から不動産をもらい受ける予定だが、売却したい。」
このような不動産の悩みを抱えている方は少なくありません。
確かに、相続登記・名義変更・不動産売却と聞くと、
「面倒くさいし、やらなくても大丈夫では?」
と思われる方もいるでしょう。
しかし、相続登記の手続きを知らずに損をしている可能性があります。
そこで、今回は、相続した不動産の登記を変更して売却する方法をご紹介します。
□相続登記をして名義変更
相続後に不動産を放ったままにしてしまうと、固定資産税を払い続けることになります。
相続登記で名義を書き換えて不動産を売却することで、このような損を防ぐことが可能です。
まずは相続登記に必要な書類と費用から見ていきます。
登録免許税(資産評価額×0.4%)
登記簿謄本代(600円)
各種書類取得料(地域によって異なります)
これらの書類を収集し作成した後、法務局へと提出して登記申請をします。
最低でも10日ほどで名義変更が可能です。
ここで気をつけなければならないのは、遺産相続した人数です。
複数人がその不動産を相続している場合は、遺産分割の協議をする必要がある上に、用意するべき書類も異なります。
このような書類の準備・作成に不安が残る方は、司法書士に依頼した方が、円滑に登記申請を進められるでしょう。
□不動産の売却依頼
次に、不動産会社に売却を依頼します。
不動産会社が仲介役として買い手を探してくれます。
専任媒介契約と一般媒介契約がありますが、営業努力が報われやすい前者の方が早く買い手が見つかりやすいです。
成約した場合、仲介料として、売却代金×3%が不動産会社に支払われます。
□相続不動産の売却の2種類のパターンとそれぞれの進め方
相続による不動産の売却は、次の2種類のパターンに分けられます。
*単独で相続する場合の相続不動産の売却
二人の姉妹を例に挙げると、姉が単独で不動産を相続する場合は、相続不動産の売却も円滑に進みます。
それは、基本的に以下の3ステップで相続不動産が売却されるためです。
ステップ1は、遺産分割協議をします。
相続人が全員で話し合いをし、不動産を相続する人を決定します。
ここで、遺言書が存在する場合は、遺言書の内容に沿って不動産を相続する人が決定されます。
ステップ2は、相続登記です。
不動産を相続する人が決定すると、所有者名義を当人の名義に変更しなければなりません。
この作業を「相続登記」と呼びます。
ステップ3は、相続不動産の売却です。
相続登記が終わり、相続人の所有物になると不動産を売却できます。
手続き自体は、通常の売却手続き同様です。
*換価分割のための相続不動産売却
続いて、相続人の間で取り合いになった場合は、不動産を売却して現金化してからそれを法定相続分で均等に分けることで解決できます。
これを「換価分割」と呼びます。
こちらは4ステップで相続不動産の売却が行われます。
ステップ1では、遺産分割協議をします。
ステップ2では、仮の代表者で相続登記をします。
不動産を売却するにあたって、死亡している人の名義を使用できないため、相続人の誰か一人を代表者として相続登記する必要があります。
複数人の名前を使用し登記することも可能ですが、ひとまず代表者を決定し、単独登記をすることで手続きをシンプルに済ませられます。
ステップ3では、相続不動産の売却をします。
相続不動産を売却し現金化する際は、相続人全員での話し合いを経て売却価格を決めなければなりません。
ステップ4は、相続人の中で現金を分割し、遺産分割を完了させます。
□相続した不動産の売却でかかる税金とは?
不動産を相続し、売却する際にかかる税金は6種類あります。
以下、それらについて説明します。
1つ目は、「相続税」です。
こちらは、相続した財産の総額に応じてかかる税金です。
遺産の課税価格が、相続税の基礎控除を超える場合にのみ発生します。
基礎控除額は600万円と法定相続人の数の積に3000万円を足した額で、申告の期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。
2つ目は、「登録免許税」です。
こちらは、相続した不動産の名義を変更した際にかかる税金です。
つまり、相続登記をした時にかかる税金とも言えます。
税率は登記の種類ごとに異なり、原則、土地と建物を相続する場合は共に不動産価額の0.4パーセントです。
3つ目は、「印紙税」です。
こちらは、契約書や領収書などにかかる税金です。
契約金額に応じて200円から60万円まで幅広く価格が設定されています。
必要な税額分の印紙を売買契約書にはって消印することで納税できます。
4つ目は、「譲渡所得税」です。
こちらは、不動産売却によって発生した利益に対してかかる所得税です。
不動産の所有期間によって税率が決定します。
所有期間が5年以下の場合「短期譲渡所得」となり、税率が30パーセントです。
5年以上であれば、「長期譲渡所得」となり、税率が15パーセントです。
5つ目は、「住民税」です。
こちらも不動産売却後にかかる税金で、税率は譲渡所得税と同様に不動産の所有期間によって決定します。
5年以下の「短期譲渡所得」の場合は、税率が9パーセントです。
5年以上の「長期譲渡所得」の場合は、税率が5パーセントです。
6つ目は、「復興特別所得税」は令和19年まで所得税に加算される税金です。
こちらは、東日本大震災からの復興に必要な財源を確保するための税金です。
令和19年まで所得税の税率に2.1パーセントの加算がされます。
□税額を抑えるための特別控除をご紹介!
相続した家を売却すると利益が出てくる場合があります。
概算取得費を元に計算すると譲渡所得が発生しやすくなります。
そこで、譲渡所得のうち一定金額が非課税となる特例措置を活用することをおすすめします。
以下、2つの特例措置を紹介します 。
1つ目は、住居用不動産の3000万円特別控除です。
亡くなった人と同居していた家族が相続した際に利用できる可能性があります。
売却直前まで売主が家に住んでおり、所定の要件を満たす家を売却すると3000万円までの譲渡所得に税金がかからなくなります。
2つ目は、相続空き家の3000万円特別控除です。
こちらは、相続によって取得した家や敷地を売却した際、譲渡所得が3000万円まで税金がかからなくなる制度です。
亡くなった人が住んだ家や亡くなった人が住んでいた家があった土地、その上にある権利であればこちらの特別控除の対処です。
具体的に被相続人居住家屋の要件は、「昭和56年5月31日以前に建築されたこと」「区分所有建物登記がされている建物でないこと」「相続開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと」の3つあります。
特別控除の要件としては、「相続開始日から3年が経過する日が属する年の12月31日までに売却すること」「土地や建物が相続した時から譲渡された時までに事業や貸付け、居住に利用されていないこと」「譲渡されるときに一定の耐震基準を見たいしていること」「売却金額が1億円以下であること」などです。
□不動産の引き渡し
最後に、不動産を引き渡すのですが、所有権移転登記の登記変更料に加えて譲渡税がかかってしまうのをご存じでしょうか?
相続譲渡税は、売却利益に対して約20%かかるのですが、亡くなった方が生前に対象の不動産を購入した価格の方が高い場合は払わなくても大丈夫です。
その他にも様々な特例が認められており、譲渡税の減額できる可能性があるので、不動産会社に相談してみましょう。
□まとめ
相続した不動産の名義を変更して売却する方法についてまとめてきましたが、いかがでしたか?
不動産を含む遺産相続問題は、家族間のトラブルを引き起こす大きな要因のひとつですので、複数人が相続した場合は、しっかり協議を重ねてから売却するようにしましょう。
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