2023/06/20(火)
離婚時に家を任意売却するメリット・デメリットとは？注意点と併せてご紹介します
現在住んでいる家や土地の不動産を手放す理由として、離婚というのは決して珍しいものではないでしょう。
共に住んで返済していた相手がいなくなれば、その不動産をひとりで維持しなければなりません。
その状況を回避するための方法として検討されやすいものに、任意売却があります。
□離婚時に検討すべき任意売却とは？
＊任意売却とは
任意売却とは、住宅ローンのような融資残高がある不動産を売却する方法のひとつです。
融資先である金融機関をはじめとした債権者に、許可を得て不動産を売却します。
売却における途中でも金融機関に許可を求めなければならない場合があるため、任意売却は通常よりも手間がかかります。
また、法律において破産手続きの中で不動産の処分を検討し任意売却を求める場合は、裁判所の許可が必要と定められています。
そのため、破産手続き中の任意売却はより手間がかかるといえるでしょう。
＊離婚時に検討されやすい任意売却
不動産を所有した状態で離婚する場合、離婚後の不動産の扱いにおいて意見が分かれる可能性は大いにありえるでしょう。
一人暮らしでは家を持て余すことも多く、財産分与や返済の問題もあります。
離婚となれば不動産を購入してからの時間は関係ありませんから、まだ住宅ローンを完済していないケースも多いでしょう。
そんな中で不動産を売却したい時、選択肢として任意売却を検討するケースは大いにあるでしょう。
その注意点はオーバーローンのリスクです。
オーバーローンとは売却した不動産よりも住宅ローンの残債の方が多く、不動産売却後も返済が残ってしまう状況のことです。
夫婦で住む不動産となれば夫婦の共同名義や連帯債務、連帯保証になっているケースも多いでしょう。
その状況での返済となると、支払いが滞った場合に元配偶者へと支払いを要求されるリスクもあります。
□離婚時に任意売却するメリット・デメリット
任意売却が検討されやすい理由については述べた通りですが、まだ任意売却をすべきかどうかの判断材料には足りないでしょう。
続いて、離婚時に任意売却するメリットとデメリットについても見ていきます。
1.住宅ローンの返済途中でも売却できる
大きなメリットはこれでしょう。
金融機関の許可を得なければならない手間があるとはいえ、金融機関に売却後の分割支払いを相談できるのは任意売却ならでは。
支払い方法を金融禁止と相談して決めるため、その後の生活に負担の少ない形になるよう改めて支払いを決められるメリットは大きいです。
2.住宅ローンが滞って競売にかけられるリスクが避けられる
不動産の任意売却を検討する状況となれば、離婚後に住宅ローンの返済が滞ってしまう可能性もあります。
そうなれば不動産は競売にかけられてしまいますが、競売における売却額は市場の8割から8割以下。
一方任意売却であれば通常の売却の範囲であるため、競売よりも高い額になる可能性が高いです。
3.ローンの返済義務は消えない可能性
デメリットについても見ていきましょう。
オーバーローンになるリスクがある以上、必ず返済が消えるとは限りません。
金融機関と相談できるため自己破産をはじめとした返済破綻のリスクは下がるものの、返済がなしとはいきません。
4.ブラックリスト入りしてしまう
任意売却自体は通常の売却が可能なものの、その行為は結んだ契約通りに支払いできなかったという証拠です。
そのため信用情報に傷が付き、ブラックリスト入りしてしまう可能性が非常に高いです。
その後当分はローンを組んだりクレジットカードを作ったりすることが難しくなるでしょう。
□離婚で任意売却するときに気を付けたいこと
＊離婚前に売却する
離婚の理由やその後の夫婦の関係性にもよりますが、基本的に離婚後の夫婦というのは疎遠になります。
事務的なやり取りはできる仲であれば良いのですが、中には連絡が取れなくなってしまうケースも存在します。
そうなれば連帯保証や連帯債務などの問題が解決できなくなり、知らないうちに返済が滞り金融機関から支払いを求められるリスクも。
それらを避けるためには離婚前に売却まで済ませておくと良いでしょう。
＊返済が残るリスクもある
先ほども述べたように、売却額より住宅ローンの方が高額になるオーバーローンのリスクもあります。
オーバーローンになれば離婚後の返済はどうすべきかの話し合いが発生する点は、気を付けておくべきでしょう。
＊任意売却には期限が存在する
任意売却をする場合並行して競売も進められるため、売却を完了させるまでの期限が存在します。
競売の開札期日より早く残代金決済まで済まさなければならないため、相当なスピード感を求められるでしょう。
□まとめ
任意売却したいときの注意点やデメリットも多くあるものの、やはり一番意識すべきは期限の問題でしょう。
離婚する際にはさまざまな手続きや手間がかかるため、不動産売却も同時に行うとなると多忙になり満足に不動産売却を行えない可能性があります。
そのリスクを避けるためにも、離婚時における不動産売却は離婚前にすべて完了させてしまうのがおすすめです。
浜松市周辺で不動産売却をお考えの方は、ぜひ当社までご相談ください。
